皆さん、こんにちは!
フジヤマ•ツーリストの野澤です。
私が、以前、ある介護老人福祉施設に初めてボランティアに行った時に昼食の支度をお手伝いしました。
そこは、認知症の方々が多くいらしたのですが、中に1人出された食事を前にして、
『まずい!まずい!食べられない!』と大きな声で何度も繰り返し叫んでいるおばあさんがいました。
慌ただしく配膳をしていた職員さんは慣れっこなのか、気にするようすもなく配膳に集中していらっしゃいましたが、あまりにもその利用者さんが何度も大きな声で『まずい!まずい!』を繰り返すので、1人の年配の女性の職員さんが遠くから怒鳴るように
『しょうがないだろ!他にの食べるものがないんだからっ!!』と言い、そのおばあさんの利用者さんは、黙ってしまいました。
おばあさんの周りの利用者さん達も無表情で、ただプラスティックの容器に入ったものを口に運ぶだけ、食事介助している人も、せわしなく利用者さんの口にスプーンを運ぶだけ。
時間に追われているとはいえ、やらなくてはいけない仕事が沢山あるとはいえあまりにも殺伐とした雰囲気に、驚きを通り越して悲しくなって来てしまいました。
食事とはただ栄養をとり、健康の維持•向上させるためだけではなく、自分で口から食事を食べることによりリハビリにもつながり、好みの食事を食べることにより生きがいを持つことができるようになる、大切な意味をもっています。
要介護状態の方の食事を介助するときは、食器に工夫をしたり、温かいものは温かく、冷たいものは冷たくして出してあげたり、一つ一つの料理を説明しながら、同じ高さの椅子に座って同じ目線で介助してあげると、同じものでも美味しく楽しく食べて頂けるようになります!
同じ目線で、スプーンを口に運んであげると、お年寄りの死因で多い、<<誤嚥性肺炎>>を防ぐこともできます。
また、食事をするときは、車椅子の方のフットレストは下げて、足の裏をしっかりと床につけて体勢を整えてから食事をしてください。
車椅子の親御さんの介護をなさっている方はお食事の介助の時は、まず、フットレストから足を下ろしてあげて、足の裏を床につけ、食事介助は立ったままではなく、親御さんの横に座って、少しづつを、同じ目線で食事を口に運んであげて下さい。
私も昔、車椅子の父の食事を介助する時、知識がなくて父が食事後むせてとても苦しませてしまった事があります。
今でも、あの時正しい知識を持っていたら、、、と後悔しています。
皆さんは、是非、正しい知識で大切なご家族と楽しい食事でかけがえのない時間をお過ごしくださいね!